2008.08.12
2008.07.21
Make Some Noises / Krystal Meyers (2008)
アメリカはテネシー州のKrystal Meyersによる3rdアルバム。1stから比べてジャケット写真の劣化が著しい(今回のジャケットは何か鬼太郎みたい)のはとりあえず置いておくとして、サウンドスタイルも随分と変化したのが本作の特徴。1st、2ndは無駄に元気のいいポップロックであったのが、この3rdアルバムはデジタル色を強めてダンスミュージック化を図った作品といえる。"成長して大人になった彼女をご覧あれ"ってこちとらそんなの求めてねえんだよという内なる声を抑えつつ聴いてみると、確かにこれはこれで悪くはない。路線は変わってもどの曲も短い尺でサクっと聴けるところがらしいといえばらしいし、特にアタマ3曲は小気味良く聴けた。でも何か全体を通して無理してる気がして、そこが妙に引っかかる。もちろん無理してる感といっても痛々しいとかではなく、新しい路線もある程度堂に入ってるとは思うのだが、以前のようなロックっぽい曲が少し未練のように聴こえるところがそう思わせているのかもしれない。今後この路線を推し進めていくかどうかは知るべくもないが、やはり今回のアルバムはイマイチと言わざるを得ないか。
Rating : 5/10
2008.07.18
Quietly / Mouth Of The Architect (2008)
オハイオ州出身のスラッジコアバンド、Mouth of the Architectの3rdフルアルバム。前作"The Ties That Blind"で非常に興味深い怨念じみた世界観を披露したMouth of the Architect、メンバー脱退やら解散やらの危機を乗り越えての新作なのだがやっていることそのものはNeurosisやIsisに由来する、相も変わらず希望のきの字も無いスラッジコア。激しさ・重さという点では前作にはやや及ばないが、その分気色悪さが際立っており、前作が聞き手を地獄に引き擦り込むような感触とすれば、本作は地獄に行った奴等が生き返ってゆっくりと近寄ってくる感触といったところか。どちらにしても悪夢のようにのしかかる聴き応えで、前作より若干生々しくなった絶叫とも相まり、断末魔のごとく締めくくる#8までどっぷりと浸かることが出来るかと。ただそうした悪夢から目覚めるかような#7などは少し余計で、欲を出し過ぎかなと感じるところが無きにしも非ず。そうは言っても、歪んだ負の感情が湯気のように立ち上る#1、女性Voが纏わり付く#5など秀逸な曲も揃っており、甲高く歪んだギターと沼地に足を取られるようなリズムを、前作に惹かれた人も充分に楽しめると思う。逆に前作聴いてない人は、前作とセットでこの夏の夜のお供にグダグダと聴いてみてはどうであろうか。
Rating : 8/10
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2008.06.24
Fractures / Killing the Dream (2008)
カリフォルニア州出身のハードコアバンド、Killing the Dreamの3rdフルアルバム(通算4作目)。全12曲24分という一体どこのグラインドコアだよと言いたくなるような尺の短い作品ではあるが、その中には荒々しさ・怒涛の疾走・男の哀愁がギッチリと詰め込まれている。基本的には猪突系ハードコアなのだが、猪突のみに留まらない魅力も備えているように思う。そこらかしこに散りばめられているメロディアスなパートにしても、甘美さは微塵も無く歪んでおり、安酒をガブ飲みするかのように荒んでいてそこがまたたまらない。またデビュー当時に比べると押し引きの展開に長けてきたかなという感はあるが、小手先の展開の変化に捉われることもなく、結局最後はやはり力技で押し切ってくるところが実に格好良い。ただでさえ短いアルバムをさらに凝縮したかのような#3、最後のファック連発でああやっぱこいつらバカだと思わずに居られない#4あたりは本作のハイライトかと。さらに#8・#9辺りにおける、イントロから一転して畳み掛ける曲も堂に入っている。ラストはアルバムの中で4分と最長の曲なのだが、緩急と劇性を巧みに操り打ち貫く、終焉を飾るに相応しい曲であろう。本作はこのバンドの良い所をさらに強化してきた作品と言えるものであり、最近聴いた直情ハードコアの中では群を抜いて良かった。少し褒め過ぎかもしれないが、ハードコア好きな方ならば多少なりとも心か体が動くところがあると思うので、試しに一度聴いてみることをオススメする。
Rating : 9/10
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2008.06.19
Wires...And The Concept Of Breathing / A Skylit Drive (2008)
カリフォルニアのスクリーモバンド、A Slylit Driveの初フルレングスアルバム(通算二作目)。うるせぇーーー!!何だこのVoは。余りの高音Voのウザったさに思わずイヤフォンを取ってしまった。あいや、「ハイトーンVoに絡む絶叫」をアピールしたいのはこういう音楽の定番中の定番でありその点重々承知しているし、かくいう自分自身そういうのが結構好きなのだが、それにしてもこれは少々過剰演出が過ぎる気がする。このVoでも#7くらい曲調が沈んでいればまだマシなのだが、続く#8とかは何か元気になってて耳障り。誰か止めなかったんだろうか。音作りそのものはどこか小洒落れていて変則的、ヴァリエーション豊かとも言えるし、押したいんだか引きたいんだかサッパリで散発的とも言える作風である。前EPを聴き返して思うのだが、やはりこういう音楽はあれくらいの短さの方が丁度良いのかもしれない。前作に比べて激性が落ちてしまったのも個人的にかなり痛い。それでも#11・#12辺りで勢いを巻き返してくるところなんかは聴き応えがあるのだが、この作品に抱いた印象を挽回するには時既に遅しか。
もう開き直ってこのVoはある意味嫌がらせ的なエクストリームミュージックとして捉えてもいいのかもしれない。ほら昔超音波で蚊を寄せ付けないとかあったじゃない、あんな感じ。とかそんなこと書いてたらむしろこのVoが蚊みたいに思えてきた。ああ、そういえばもう蚊の季節か。日本の夏、金鳥の夏。
Rating : 4/10
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